ブルームーン
月が死ぬほど綺麗な夜は、
ベイビー、あんたが大好きだったあの歌のように、
ずっと生きていくって約束を思い出す。
一緒にいた時に二人が好きだった歌を一人で聴くなんて、
あの頃はこの夜空の翳りみたいに、微塵も思わなかったよ。
恵まれた才能、と考えている所が実は人を不快にさせて、
生き辛くしていることだってあるように。
その優しさが重荷に変わり、
不和の種が次第に実って恋人の季節は散っていった。
あぁ、時が過ぎ去り、生きている場所が変わっても、
流れる曲のような月明かりに。
いつも誰かの姿を探し愛の歌詞を運ぶ、
そよ風の間に間に仄かな残滓を期待する。
カクテルの中で月が踊る夜に出会い、憂いの涙に月が酔う、
真夜中に別れるようなとっておきの恋だった。
あぁ、そうか。あんなに綺麗な月夜の晩に、
素敵な別れを選んだのに、俺はあんたが好きだったんだな。