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ベイビー、俺はどうしても、

あんたの笑いかたが嫌いだった。

 

その笑いが最高潮に達した時に、オウオウ笑って現れる、

可愛いオットセイが嫌いだ。

 

その可愛い顔でオットセイになるなんて、

どうしても受け入れられない。

 

君は、男なら誰しもとりあえず一声掛けたくなる

キュートでセクシーなマリリン・ヘップバーンで、

俺にとってど真ん中のルックスだ。

 

それでいて、性格も良くて料理も上手くて

俺の好みもすぐに覚えてくれて、

淑女も娼婦も演じられる、

俺にとっての最優秀賞主演女優だ。

 

なのに、笑ってオットセイまで演じるなんて、

職業病を通り越して華麗なる演技のオーバーキルだ。

 

あぁ、そうだ。

 

そこしか嫌いなところなんて無かったのに。

その他なんて全部大好きだったのに。

何で、何で、その手を離したんだ。

 

あぁ、ベイビー。

だから、俺は自分のことが嫌いだ。

 

あれから毎日毎時間、君のことを思うたびに、

オットセイのようにオウオウ泣いている

自分のことが大っ嫌いだ。