娯楽と幻

「次の日に持ち越せる痛みなんて、酒と同じで娯楽だよ」って、

さっき知り合った若気のいたりバキバキな子にカッコつけるけど、

さっきから猛烈な腹痛で俺のアポロが盛大に漏れそうなんだ

 

ああ、この苦悶に歪む表情がミドルの渋みに変わることを、

柿の種ほどの希望で見守るしかないなんて、

俺はなんて無力なオジサンバンビなんだ

 

こんなに可愛くて頭が悪くて天からの贈り物のような

バンビーナを前にして、お腹の急降下のせいでプルプル震えて、

こっちに来るのを待つだけだなんて

 

ああ、でも、カッコいいリストバンドの下には、

可愛げのない傷がいっぱいで、短めのシャツからチラ見せしてるお腹から、

大きめのタトゥーがたまにこんばんはしてるのに、

何で見落としたんだろう?

 

そうか、この腹痛は風邪の諸症状だな

だから、嗅覚まで鈍ってるんだな

 

ああ、ごめんよバンビーナ

お風邪を君に移すのは忍びないから、

今宵はお先に失礼するよ

 

心配ないさ、君との出会いが運命なら、またすぐに会うことになる

だから、君の前ではカッコつけさせておくれ

 

「次の日に持ち越せない運命なんて、酒と同じで幻さ」