ゴルゴから見て左
「まずは用件を聞こうか」
まず俺は国際的にもご近所付き合いに限定しても重要人物じゃない。
それと俺が持つこの世界への影響力なんて、
針の先端に書いた蟻のキスマークくらい小さい。
それに永世中立国の銀行口座なんて作ってあるわけがないし、
そもそも銀行からお得意様扱いされる暮らしぶりじゃない。
あとモチロン、名前はゴルゴとかデュークとかカタカナじゃなく、
東洋人らしく総漢字ビルドだ。
回りを見渡してもそんな名前のペットもいないし、
あのコミックのシリーズもうちにはない。
近所のめっちゃデカイ両手持ちバイブのある
髭剃りと角刈りが得意な床屋さんにあった気がするけど、
君はオシャレな美容院に行くから読むはずもない。
あぁ、草木も眠る27時に
「ゴルゴから見て左、、、」
なんて寝言を聞いた日にゃ、
足りない頭を総動員して勘繰りたくもなる。
となると、痛いとこのある君だから、
俺のことがゴルゴフォーティーに見えているのかもしれない。
あぁ、ごめんよベイビー。
ベッドで「こんなのってあるの!ちくしょう!悪魔だわ!」
とか本当は言いたかったんだと思う。
俺、女、スキ、アレ、上手、だから。
本当は叫びたいくらい俺を感じていたんだね。
可愛さが余ってその背中を後ろから抱きしめたら
「そろそろちゃんと働いたら?」なんて
冗談までチップにくれるんだから、
君との関係はジュネーブ条約より強固なもので、
俺はビジネスよりも君を大切にしてるんだ。
まあ、職業は吟遊詩人みたいなもんだから
スナイパーと一緒で君のハートを撃ち抜くんだけど。