真夜中のカーボーイ

言葉なんてただの音だ

叫んでも何も伝わらないことがある

 

春を待つ静寂を打ち破る工事の音から、

何も感じたくはないように、

言葉って音が並んだだけじゃ何も伝えられないことがある

 

大切な人が車に乗って走り去る前に、

何回見ても綺麗なその顔が、

信じられないほど悲しくなったのを、

取り戻したくて叫んでも、

思いを絶ちきる風に消されて、

何にも伝わらない

 

別れのエンジン音はサヨナラのキーが差しっぱなしで、

いつまでもかかりっぱなしだ。過去に戻ったって何も変わらない。

 

あの日の君に出会えるんなら声の限りに叫ぶけど、

多分、何も届くことはないだろう

 

それでも、好きだったその顔が流す一粒の涙が、

多くを語ることもある

 

そして、大切なものを無くした男が、真夜中にこぼす泣き声なんて。

誰にも伝わらなくていい