あぁ何と豊満な肉体を開き、上目使いで「愛をカラダで証明」することの
尊さを説く土偶のようなマリア様
かぶりついて奪おうとする耳に心地良いはずの歌が、
細くしなやかな指でその吐息の口元を包み込まれ恥辱の聖歌が
聞こえない
肉付きの良い太ももに気を取られ過ぎて欲望を背骨から鷲掴みに
サレている
悪魔的な聖火を宿した唇が火照る全身を這い回り、
楽園を追放された覚えのある奈落のような快感が脳髄までほと走る
性感帯の中央道を最高速で心中していくにつれ、喘ぎの祈祷が乱雑となり
合掌したまま上がった腕が背徳の脇の下を覗かせてくれる
のけ反りながら太陽を裏側から見た欲情の噴水が出る頃には、
目の前からケダモノの背中に天使の羽模様の引っ掻き傷を付けられる
麗しのマリア様
そしてフィナーレに向け互いに守るように抱いて、壊れるほどに突き上げていけば、狭熱い壺の中で我慢に我慢を重ねた肉の蛇が
限界を失って堪えきれずに、汗のヴェールをまとった身体中に
真っ白な涙を吐き出していく
あぁ、その涙を顔から被りとろけたような顔は、
蛇を仕留めた凶器以外の何物でもない
愛の真ん中で蛇は力尽き、その傍らで名残を惜しんでいるマリア様へ
信心深く清い者たちの心からのお祈りが今日も届けられている