何にも成れなかった者たちへ
お前が死ぬほど欲しかった、
心の平穏をそいつは簡単に捨て去る
全身全霊で認めた多くの価値を、
緩みっぱなしの口から、
容易く吐き出しながら去っていく
「お前と違って幾らでも持ってるから」
そうして夢の無い真夜中、歪んだ憎悪を全て混ぜ混み、
喉の奥に流し込んでくれる酒は、お前の唯一の友達だ
アルコールだけでいい、理解なんて美徳よりも言葉よりも、
酔わせてくれ、酔いたいんだ。
現実だとか生きるとか、死ぬほどどうでもいい
酒という心優しい友達のおかげで、
半ば起こされたまま眠らされ、濁った目で起きてきたお前は、
今日もまた、二度とやって来ない新しい1日を横目に見ながら、
進まないあの日の続きをまた、愚図愚図と始めてる