天国への階段

とんでもなく高い紫色の空の下

どこまでも続く薄暗い砂浜で

風も無いのに震え

波もないのに揺れている

 

ここはとても広く、蛮族の一味が全員眠れるほどのベッドで、

小さくなって膝を抱えて眠るほど、寂しい

 

そして、誰もいないのに、

その確実に誰もいないという恐ろしさから、

身を縮ませて怯えている

 

「何でもするから助けて下さい」と言ったのは初めてだが、

どこかで言われたことがあった気がする

 

開けたままの口からは、助かりたいためだけの祈りが繰り返され、

歯の隙間からは、いつか助けることなく感謝せずに食した供物の彼らが、

空に戻ろうと伸びている

 

命懸けの祈りの周りを供物が取り巻いているのに、

神も悪魔も興味はなく

神秘的な音楽もなく、なんにも変わらない

 

ああ、さっき「何でもする」って言ったけど、

それが出来るなら助かっただろうになぁ