君を初めて見た時、心の骨を叩く音がした
追い求め続ける誰かに似ていたから、すぐに声を掛けて、
どうでも良い会話が無くなりそうになる度に、
内心は必死になってその笑顔の端っこに摑まった
毎日が浮ついて君の気を引くことばかり考えた
情を深めていくほどその優しさに溺れ、失う日が来ることなど考えず、
過ちを振り返らずに互いに好きをぶつけて過ごしていた
すれ違いが多くなって衝突を繰り返し、
君は二人でいる理由を求め、僕は二人でいる自由を提案した、
重要な部分を合わせてやり直すには、歪みが取り返しのつかない大きさだった
口には出さなかったが、もう二人で進んでいくことは叶わず、
終わりを告げることが分かっていながら向かった店で、
こんなにも二人でいることが苦痛になるとは思わなかった長い時間を過ごした、
それは今までの楽しかった思い出の鎮魂のように重苦しい時間だった
そしてやっと、過ちも信頼も清算し最後の話しが終わった時、
心の骨を叩く音がした