たはむれ

美しい波打ち際で浮かんでは弾ける泡も

ぷつぷつと息をして生きている

 

水面が目標であるように

上へ上へと震えながら昇っていく命を思うと、

酷く愛おしく、一思いに捕まえたくなる衝動にも駆られる

 

生まれた時からしっかりとした目標を持ち、

周りの物たちと楽しくお喋りしながら、

キラキラと輝いた世界を真っ直ぐ上に進んでいく

 

今湧いたばかりの泡から、

もうすぐ水面に達する泡に想いを投影し、

その人生の岐路の一つずつに気持ちを寄せてみる

 

あらゆる場面で行った過ちや後悔が、

今となっては心を慰めるそよ風のようで、

それが人生という収集物だと、

波音が静かに打ち寄せている