週末のことを話しながら、
あんたの恋愛株式を上げ止まりするための
手厚い口づけへの合意内容を発表するんだ
含み笑いのスパイスと愛のエンジン点検が入った電話が終わって、
スマホを切った後の黒い画面に映っている真顔が、
あんたの言っている大切な人と同じ人間だとは思えないけど
あんたを休日の大統領にするために用意した、
主演兼脚本の映画祭を目に浮かべて、
深い呼吸のリズムに合わせて妄想の指揮をとり、
葉っぱとバッハって神々しくてミステリアスなとこがお揃いだなと
独り言に頷く
眠っているリーズナブルな唇に蜂のように吸い寄せられて
ハイになって飛んでいくか、
苦悩の土砂降りの中をバイトに行って
軍服みたいな服を着て絶叫するのか、
今の悩みは「生きるかキスか」それだけだ