君が望むなら、どんなものでも手に入る 会いたい人なら誰でも会える、もちろん君が望むなら 逆さに吊った太陽がザラザラと熱を吐き 地面の割れ目から曇り空へと光線が伸びている 神話から追われた大きな化け物は陽気な音楽となり 淫靡な魔女も音符となって踊…

とらえられない視界の外で、気持ちのコーナーにあなたを追っている細いカゲロウが揺らめいている 二人が離れてしまわないように、一緒に冬が越せるように両手に描いた赤い鎖 あんなに嫌がっていたのににじんでしまった あなたのために沸かした濃いめのコーヒ…

別れに向かって小さいけど長い間隔のカウントが続いている 石油ストーブの熱と重ね着したセーターで顔が火照って、 ぼんやりとしているが、あなたがいてうれしい 凍っている窓から外を眺めて、今日あった事と昨日の話しの続きを聞いている 他愛もない話しを…

敵として最後に対峙したのは、せめてもの別れのつもりだろう ありがとう友よ、お前と同じ時代に生きて良かった 属するものが異なり、主義や主張が変わったが、 お前の強さは私が良く知っている 蜘蛛のようにしたたかでツバメのように素早いお前に 適うものな…

俺は強い、彼は呟いた どんな戦乱にあっても凛として戦い、血の海の中を突破してきた 俺は強いんだ、彼は吐き捨てた 敗色濃い戦闘にあっても、鬼神のごとき活躍で皆を率いて勝利に導いた いつもの強烈な熱気を帯びた彼の目が、この雪原で戦いの幕を切り落と…

お前の体の火の根っこ 掘っても掘っても見つからない そいつを探して前のめり そいつを探して身を焦がす お前の体の火の根っこ 消しても消しても燃え移る 燻る炎はどこまでも 燻る炎は舞い上がる お前の体の火の根っこ 攻めても攻めても切りがない 自滅の淵…