薔薇で、椿で、紫陽花で、柔和の権化のように影に怯えることもなく
ほころび揺れてまた落ちる、優しい爆発が心を絞り取ろうとする
あふれ出る笑顔の中の世界観に自分を写し、情緒が不規則に倒れていく時、
自分の根っこが脈打っているのを、確かに、強烈に感じた
そうだ、その悪魔のささやきをいつか聞くことになる、
それからは絶対に逃げられない、
時と共に生まれた半身、本能が仕掛ける反逆なのだから
湧き出る慰めの泉よ、もしもお前を知ることが無かったら、
その大いなる抱擁に身を投げることが無かったら、
さらに大きな泉があるという希望も、
海という壮大な抱擁もまったく求めなかった
いつか見た虫けらのように常識で凝り固まった群衆の中で、
もがくように果てられたら、そうだ、
お前の中で果てることが出来たら良かったのに