泣いた積雪  

汚れていると思い込んでいた心の中に、

綺麗な雪が降った

 

全てを覆って白く綺麗に変えてしまい、

美しい心になれたのだと思った

 

大切な人と見るもの、聞くもの、感じるもの、

全てに感謝し、ただ素直に気持ちを伝えようとした

 

だが、伝える言葉を持たないだけで、

全ては壊れ、儚く散った

 

そして、雨となった涙が心に降り、

そこら一面の雪を溶かす時、雪が静かに泣いていた

 

申し訳ない、ただ申し訳ないと泣いていた

 

泣いたら、雪が泣いて、

また泣いたら、また雪が泣く

 

そして、心の雪が全て溶けて綺麗になった時に、

また美しい心になったのだと思った