夜の焦げ跡

 

あなたを夢の中で最も愛することが出来るのは私だ

 

あなたに懸命に尽くし、歓喜に乱れ、身も心も乗っ取って、

正体を失くすほど果てさせることが私になら出来る

 

あなたは私を褒め称え、大切に傍に置き、

数々の宝石のような思いを口に移してくれるだろう

濃密な夜を同じ思い出にした確かな感触に、未来への希望が溢れるのだ

 

「愛している」といった言葉にならない原始的で真っ直ぐな感情を、

体を使ってぶつけ合った現実は、脳を揺さぶるほどの感覚となって、

あなたの場面に挟み込まれる

 

そして、目が覚めたらあなたは何一つ覚えていないだろう

 

それほどに、私はあなたを夢の中で最も愛することが出来るのに