残像

 

 

長い長い一瞬の輝きが、瞳を閉じた後も語りかけている

 

暑い夏に潤いを与えてくれ、

冷たい冬に広がるような温もりを教えてくれた記憶の源は、

いつの間にか失っていく過去の大河に流れていった

 

悲しいのは失ったことではなく、

在りはしないものを探し続けている憐れな自分、

そしてその後悔の影すら照らそうとせず、

知らない振りをして未来だけを偽りが照らしている、

 

ああ、この瞳の輝きで憐れな自分を救う勇気があれば、

あなたという大きな存在を卑下し失うことも無かったのに

 

戻らない残像がいつか実体になり、

甦って欲しいと叶わない希望を胸に灯しながら

 

私の詩はいつまでもあなたを讃え、

あなたはいつまでも私の詩の中で生き続ける