無駄な覚醒

あんたはやっぱり、失われたアトランティス文明ばりに、

俺のことをとんでもなく誤解している。

 

初めて会った時なのに、ボディータッチが多すぎたってベイビー?

 

あの時は、とっても悪い奴があんたを狙っていたから、

俺はみんなに気付かれないように、身を挺してあんたを庇っていたんだ。

誰も気付かなかったと思うが、腕と背中にかなりの大怪我をした。

 

もう治ったけど。

 

胸ばっか見てるの、気付いてるからね、

ってベイビー?

 

これは人には初めて言うが、俺は人の胸の辺りを見ると、

その人の持つオーラのようなものを見ることが出来るんだ。

 

だから、あんたと話をしながらたまに、

体調チェックを兼ねて、しょうがなく胸を見ているんだ。

 

今は調子が悪くてオーラが見えないけど。

 

嘘ばっか付くけど全部バレてるからね、

ってベイビー?

 

俺の真実は国の機関との契約で話せないけど、

嘘じゃなくて誤魔化しているんだ。

本当のことを知ったら、あんたに危険が及んでしまうから、

国から預かった特別なカードや力を使って、

俺が色々と処理しているんだ。

 

今日はカードを家に置いて来たけど。

 

こんなうんざりする、二人のポンコツルーティーンだけど、

あんたが喜んでくれるなら、

おれはこの無駄な才能を、覚醒させ続けるよベイビー