マスカレード

あんたへの気持ちは何もない。

何にもないんだ。

 

食べ終わったハーゲンダッツみたいに少しでも残ってればいいけど、

昨日、庭に落としたチョコバーが、朝には綺麗さっぱり無くなるように何にも無い。

 

今日もあんたのお願いを却下して、マスカラがにじんだら

「今夜は長くなるぞ」ってサインだ。

 

あんたは涙に酔ってるし、俺は涙に弱いから、

泣いてるあんたも、慰める俺も、役にはまって、

こんなときでもパーティータイム。

 

回りも俺もバカの極みだよ、

あんたが飼っている肥満気味のハムスターと同じで

「大変だ」って回ってばっかで進歩が無い。

 

でも、あんたのお願いとボディーは

モッツァレラのように伸びて何週間も粘るし、

俺も心と体の窓口に、

その魅力的なお願いを運んでじっくり味わいたいから、

気持ちが無い癖に愛してる風に悩んでみるんだ。

 

俺のことをズルイって泣いてるけど、

泣くためにつけるマスカラだって、

作戦としてはなかなかだと思うよベイビー