その女、マルガリータ

俺はサヨナラを言うのは一度きりって決めていて、

それは今日じゃないから、このまま何も言わないで行くよ

 

あんたの帰りを待って、

ハグしてキスしてベッドに雪崩れ込んだら、

また一方通行な決心が鈍って、

俺は甘ったれた空間から抜け出せない気がするんだ

 

壊れたお気にのマグカップをくっ付けても、

ヒビだらけでバラバラなのが分かるように、

壊れた気持ちをくっ付けたって、

バラバラのまんまで、もう戻らない

 

あぁ、誰も居ない部屋の中で、暗い気持ちで座っていると、

こんなに時計の秒針の音が大きいなんて知らなかったよ

 

ここであんたの声が聞こえたら、

嬉しくて気持ちがダメになりそうだ。

 

さあ、気が変わりやすい俺だから、

あんたの顔は見ないで行くよ

 

当分はアルコールが一番の友達だ

 

浴びるほど飲んで、

カラカラになった親友たちに埋もれて賑やかに眠るよ

 

そこでぶっ潰れている空き缶のお前は、

マルガリータなんてイカした名前なんだから、

恋人にはぴったりだろ?